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17年で市のお金は2.3倍になった
流山市の決算カード17年分(2008年度〜2024年度)を読むと、 歳入総額は387億円から894億円へ、2.3倍になっている。 同じ期間に住民基本台帳の人口は1.34倍だから、 お金は人よりずっと速く増えたことになる。
この数字の出どころ
- 素性
- 全数(行政記録)
- 単位
- 円(決算額)
- 時点
- 2008年度〜2024年度/17年度分
- 取得
- 2026-08-14
- 未読
- 9件(金額のセル)
1人あたりでも増えている
人が増えたぶん総額が増えただけなら、1人あたりは変わらないはずである。 実際には24.5万円から42.1万円へ、1.7倍になっている。
分母は決算カードに載っている住民基本台帳人口である。基準日は当初は年度末だったものが、 途中から翌年1月1日に変わっている。そのため2008年度から2024年度までの間隔は、どの年も同じ12か月ではない。
この分母は、市が毎月出している人口ではない
この分母は、人口のページが毎月の推移として扱う常住人口とは別の集計で、2008年度から2013年度までの6年度は、年齢別人口の総数と1人も違わない。1人あたりの額に人数を掛けるなら、掛ける相手は年齢別人口であって常住人口ではない。
ただし、1人も違わないと確かめられるのはこの6年度だけである。 決算カードの基準日は上に書いたとおり途中で翌年1月1日に変わり、 各年4月1日で数える年齢別人口とは断面が違う。2013年度より後は年齢別人口とも一致しないので、 掛け合わせた値は概算として読むことになる。
2つの集計の差(年齢別人口の総数から常住人口の総数を引いた値)は、一定ではない。4回動いており、いちばん大きいのは2013年の+1,623人である。 以下で取り上げるのは、その最大の動きではなく2021年の動きのほうである。選んだのは大きさによってではない。常住人口の側に残っている 「説明のつかない月」と釣り合う、唯一の動きだからである。
2020年に+389人だった差は、2021年には-698人になっている。 符号つきで1,087人下がった (絶対値では開いている)。同じ幅の数が、常住人口の側にもある。 市の増減内訳(出生・死亡・転入・転出)では説明のつかない月は2つあり、うちこの段差と大きさまで合うのは1つだけである。2020年10月の1,087人がそれにあたる。 常住人口だけがこの人数ぶん増えれば、2つの集計の差はちょうど同じだけ下がる。符号も大きさも合う。
市はどちらにも理由を書いていない。ここで言えるのは、別々のページで「説明できない」と書いてきた2つが、 同じ一度の出来事だということまでである。なぜ起きたのかは、この2つのデータからは分からない。 どちらも全数の行政記録で、標本のばらつきとして片づけられる幅でもない。
扱い方はこうなる。この差は、年を追うごとに開いていく方法上のズレではない。 動いたのは4回だけで、うち3回は2016年までに済んでいる。最後に動いたのが2021年で、 以後2026年まで-698人のまま動いていない。だから2つの総数を突き合わせるとき、注意が要るのは2020年と2021年のように段差をまたぐときだけで、2021年より後どうしなら、差は同じ値のまま動かない。
- 素性
- 全数(行政記録)
- 単位
- 人(住民基本台帳)
- 時点
- 年齢別 1990〜2026年(各年4月1日)/月次 2011年4月〜2026年8月
- 取得
- 2026-08-13
2020年度に増えた分は、どこまで戻ったか
2020年度に917億円まで跳ねたのは、歳入だけではない。 歳出側でも、目的別の総務費と性質別の補助費等 (同じ支出を別の切り口で見たもので、縦に足すと二重計上になる)が、どちらも大きく増えている。 総務費は43億円から240億円へ増え、 翌年度には49億円と、ほぼ元の水準に戻っている。ただし補助費等は同じようには戻っていない。39億円から253億円へ増えたあと、 翌年度は61億円に下がったが、2019年度の39億円という水準には戻っていない。2024年度時点でも65億円で、高いままである。 国が全国民に一律の給付を行った時期と重なるが、決算カードにその名目は書かれていない。
歳入総額そのものは、2019年度の水準には戻っていない。2024年度の歳入総額は894億円で、2019年度の625億円を大きく上回ったままである。
財政指標の現在地
2024年度の指標はこうなっている。財政力指数0.93、経常収支比率90.8%、実質公債費比率2.5%、将来負担比率51.8%。
- 財政力指数は、必要とされる費用のうちどれだけを自前の税収でまかなえるかを示す。1に近いほど自前でまかなえている。
- 経常収支比率は、毎年決まって入る収入のうち、毎年決まって出ていく支出に充てられている割合。高いほど自由に使える余地が小さい。
- 実質公債費比率は、収入に対する借金の返済額の割合。
- 将来負担比率は、いま抱えている将来の負担が、市の標準的な年間収入の規模の何割にあたるか。