なぜ流山?

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どの災害のとき、どこへ行けるのか

流山市が指定する避難場所・避難所は86件ある。ただし、この件数がそのまま「行ける場所の数」にはならない。指定は地震・土砂災害・高潮・洪水・大規模な火事という5種類の災害ごとに別々に付いており、対応する場所の数は災害の種類でまったく違う。

似た名前の「災害への備えと、市に望む防災対策」は、住民アンケートで「市民がどう備えているか」を聞いたもの。このページは、市が実際にどこを指定しているかという記録である。

地震・土砂災害
指定86件のうち86件対応
洪水
指定86件のうち57件対応
大規模な火事
指定86件のうち1件対応

この数字の出どころ

素性
全数(行政記録)
単位
か所
時点
令和7年1月20日
取得
2026-08-13

災害の種類で、行ける場所がまったく違う

5種類の災害それぞれについて、指定86件のうち何件が対応しているかを数えた。

指定避難場所・避難所86件を1マス=1件として、5種類の災害それぞれに対応している件数を塗り分けた単位格子。1行が1つの災害で、行の長さはどれも指定86件。濃いマスが対応、薄いマスが非対応を表す。地震は86件、土砂災害は86件、高潮は81件、洪水は57件、大規模な火事は1件が対応しており、大規模な火事だけは85件の薄いマスの中に濃いマスが1つしかない。地震土砂災害高潮洪水大規模な火事
災害種別ごとの対応件数。1マス=指定1件で、濃いマスが対応、薄いマスが非対応。どの行も母数は指定86件で同じ長さなので、行どうしをそのまま比べられる。名義の分類なので、件数の多い順に並べている。全数。

地震と土砂災害は86件すべてが対応している。高潮は81件が対応し、5件は対応していない。洪水は57件が対応し、29件は対応していない。そして大規模な火事に対応しているのは1件だけで、残る85件は、大規模な火事の指定には入っていない。同じ「避難所」という言葉でも、災害の種類によって選べる場所の数はこれほど違う。

市の原文の並び。対応・非対応の合計は指定86件と一致する。
災害種別対応非対応
洪水5729
高潮815
地震860
土砂災害860
大規模な火事185

大規模な火事に対応した、唯一の場所

5種類の災害すべてに対応しているのは、市内で総合運動公園の1か所だけである。

総合運動公園の指定区分は指定緊急避難場所で、避難場所としての定員は76,896人。ただし、この区分は泊まる場所ではない。避難所としての定員は設定されていない。

指定区分は3種類:逃げ込む場所、泊まる場所、その両方

市の指定は「指定緊急避難場所」「指定避難所」「指定緊急避難場所兼指定避難所」の3区分に分かれる。指定緊急避難場所は災害から一時的に逃げ込む場所、指定避難所は被災後しばらく泊まって過ごす場所で、両方を兼ねる場所もある。

市の指定区分3種と件数。
区分件数
指定緊急避難場所兼指定避難所42
指定避難所30
指定緊急避難場所14

区分からは、定員の持ち方を決め切れない

指定区分と、避難場所・避難所それぞれの定員の有無を突き合わせると、区分ごとにきれいには揃わない。兼指定の42件は両方の定員を持つ。指定避難所の大半(29件)は避難所の定員だけを持ち、指定緊急避難場所の14件は避難場所の定員だけを持つ——ここまでは区分と定員の持ち方が対応している。

ところが、同じ「指定避難所」という区分の中におおたかの森児童センターが1件だけ混じっており、他29件とは逆に避難場所の定員(108人)だけを持ち、避難所の定員は設定されていない。区分の名前だけを見て定員の有無を決めることはできない。空欄は「その区分では定員を設定していない」という意味と読める。

指定区分ごとの、避難場所定員・避難所定員の有無と件数。
区分避難場所定員避難所定員件数
指定緊急避難場所兼指定避難所ありあり42
指定避難所—あり29
指定緊急避難場所あり—14
指定避難所あり—1

このほかの防災データ

避難所とあわせて、市は消防水利(防火水槽・消火栓)や災害用井戸の場所、AEDの設置場所も公開している。消防水利と災害用井戸は「火を消す水はどこにあるか」、AEDの設置場所は「AEDは使える時間か」にまとめた。避難所を駅エリア別に数え直したものは「エリアの比較ページ」にある。

避難所の件数は、収容力を表していない

指定86件のうち、避難所としての定員を持つものをすべて足すと、泊まれるのは38,371人である。人口と避難所は時点が揃っていない。避難所の一覧は令和7年1月20日の断面で、そのとき市の人口は213,260人、直近の2026年8月では217,043人である。どちらで割っても17.7〜18.0%の範囲に収まる。市民が一斉に泊まれるだけの場所は用意されていない。件数だけを見ているかぎり、この事実は出てこない。

危険が迫ったときに身を寄せる場所(避難場所)の定員まで数えると457,745人になり、人口を大きく上回る。ただしこれは泊まれる人数ではない。上の38,371人に足せる数でもない。同じ場所が避難場所と避難所の両方の定員を持っていることがあるためである。

その避難場所の定員を駅エリアごとに合計し、そのエリアで最大の1施設が占める割合を見ると、10エリアのうち5エリアで、過半を1施設が占め、しかもその施設は洪水時の避難先には指定されていない(南流山・運河・平和台・鰭ヶ崎・流山セントラルパーク)。偏りがいちばん強いのは南流山で、エリアの避難場所の定員90,903人のうち71,710人、78.9%が江戸川河川敷緑地1か所ぶんである。洪水のとき、この5エリアではエリア内で最大の受け皿が数から外れる。南流山だけの事情ではない。

ここで数えているのは市が指定した避難先の種類であって、その場所の浸水のしやすさではない。実際に浸水が想定される範囲は、市のハザードマップで確認すること。

エリアごとの「人口に対する収容率」はここでは出せない。町丁字別の人口をこのサイトがまだ取り込んでおらず、駅エリア単位の人口を作れないためである。エリア別は絶対数どうしの比較にとどめている。エリアごとの避難所の件数と宿泊定員は「駅エリアで比べる」にある。

素性
全数(行政記録)
単位
人(住民基本台帳)
時点
人口 2011年4月〜2026年8月/185か月、避難所 令和7年1月20日
取得
2026-08-13

元データの時点はデータセットごとに異なる。最新の状況はカタログの元データで確認すること。このページは流山市が公開しているオープンデータを集計した非公式のものであり、市の公式情報ではない。実際の避難行動は、必ず市の公式防災情報で確認すること。